25歳の時に初めてのお見合いをして交際に至り、その後結婚して東京で家庭を持ちました。 もう10年ほど前のことになりますが、お見合いをすると決めた時の気持ちははっきり思い出せます。
その時私は実家住まいで、職場と家をひたすら往復する毎日を送っていたので、適齢期と言われる時期を迎えても全く結婚の気配がない私を気にかけてくれた親族や両親の友人がたまにお見合いの話を持ってきてくれていました。
はじめはやっぱり恋愛結婚が一番という感覚もあったので、お見合いというとちょっと抵抗がありました。
お見合いに対して、正装してどこかのお座敷でかしこまってご挨拶して、というようなステレオタイプなイメージを持っていたのも苦手意識を高めた原因の一つかもしれません。
母親の知人から紹介された初めてのお見合い
そんな訳でせっかくお話をいただいても曖昧に流していたのですが、ある時相手の方の人となりを母を通じて聞いたとき、自分と同じような趣味を持っていることや、育った環境が似ていることが分かり、「その人に会ってみたい」という気持ちになりました。
抵抗があったのに不思議です。一種のひらめきのようなイメージだったと記憶しております。
母の話から、どうやら相手の人もあまりお見合いに乗り気ではないということが分かったので、その位の方が会うときにお互い気が楽なのでは?とも思いました。
仕事が忙しいらしいその人と連絡を取りながら、なんとか予定を合わせ一ヶ月ほど後に駅で待ち合わせをしました。
いきなり二人での初めてのお見合いに緊張マックス
仲人さんもおらず、どこかで会食する予定もない、普通のデートのようなお見合いです。 約束の時間通りに現れた人は、私が話を聞いて会ってみたいと思った通りの素朴で優しそうな人でした。
初対面で緊張していた上に、何のプランもないお見合いなので、あてもなく駅の周辺のお店で食事したり、気になるお店をのぞいたりしているうちに気がつくと夕方になっていました。
ずっと喋っていたのに、話した内容は緊張でほとんど頭に残りませんでしたが、帰り際にぜひまた会いましょう、という話をして別れました。
醸し出す雰囲気というか、話す間が合うというか、一緒にいて居心地が良く「この人とまた会って話がしたい」と思えたのです。
まさかの運命の人
3度めのデートの際に交際を申し込んでくれ、快く承諾しました。 その後1年ほどの交際期間を経て、そのお見合い相手と結婚し現在に至ります。
当時の私は翌年自分が結婚するなんて夢にも思っていなかったし、東京在住の自営業の主婦になるとも思ってもいませんでした。
また最初で最後の一度のお見合いで結婚なんて・・・、とも思っていましたが、交際期間に入ってからはお見合いでの出会いということは私の中では完全に頭から消えてました。
出会いの機会がお見合いであっただけであり、その他は通常の恋愛となにも変わらないです。
ただ現在の夫を私が気に入らなかったり、夫が私を気に入らなければ、紹介いただいた方が知人ですので気まずかったのかな?と想像します。
振り返るとまさに奇跡
今振り返ってみてもあのお見合いは奇跡のような人生の分岐点で、あの時間があって良かったと心から思っています。
ひとつ惜しかった点があるとすれば、口下手で初対面の二人が何のプランもなくいきなり会うと、食事する店一つ決めるのも苦労するので、その位は前もって決めておいた方がいいかもしれません。
一番最初なのでお互い気を遣い過ぎ?大変ぎこちなかったです。 仲人さんが居ないのは、緊張する相手が減って逆に助かりましたけれど。